Rice farmer しろいしもりの米づくり

佐賀県白石町でお米農家六代目として、兄弟でお米作りを行っています。白石町は、南には有明海、東には筑後川を構え、豊かな水に恵まれているのが特徴です。白石の土壌は、有明海に面し、ほとんどが海抜3m~6m程度の干拓地のため、ミネラルが豊富で粘土質の土が特徴です。ふりそそぐ太陽の光と重粘土質の塩分を含む土壌の栄養分が、作物を豊かな香りと風味へ導きます。また、年間を通して温暖な気候のため、長い期間、品質の高い農作物を作り続けることができます。二毛作を行い、最初にできる麦わらを土に返します。微生物と混ぜて有機物を分解させ土に栄養を与えます。そうすることで、旨みの詰まったお米ができあがります。
先祖代々受け継がれてきた農家として伝統を大切に、六代目として兄弟で農業を行っています。時期によって作るものはさまざまですが、主にお米やたまねぎを生産しています。小さい頃から祖父や父の田畑に向き合う背中を見て育ってきました。現在は農家の高齢化が進み若い担い手がいないなど、農家としてこれからの責任があることを感じています。兄弟で農業を続ける大変さもありますが、お互い支え合いながら、日々欠かさず作物のお世話をしています。また、自分たち家族のことだけではなく、白石町やこれからの子どもたちのことを考え、農家の1人として地域の食文化を守るためにも、受け継いできた味と想いが未来に継承されていくことを願っています。

作物の五穀豊穣を願うお祭り
伝統芸能浮流「かけ参り」

MESSAGE BY SHIROISHIMORI

白石町で行うお米農業は二毛作です。1年の初めに麦を作り、それを土に返して有機物と混ぜて土に多くの栄養を与えます。また、お米は半分苗作りで決まると言われ、苗は特に手間ひまをかけて育てています。田んぼに発酵させた肥料を混ぜることで、味が濃く、旨味があるお米ができます。田植えは6月頃に5日間ほどかけて行います。白石町には昔から夏場になると、五穀豊穣を願う伝統芸能浮流「かけ参り」というお祭りが行われます。「今年も美味しいお米が取れますように。」「自然被害がありませんように。」と願う、白石の農家の歴史あるお祭りです。

稲は人間の足音で育つ
白石町日々の風景

MESSAGE BY SHIROISHIMORI

「稲は人間の足音で育つ」と言われていているほど、子どものように常にお世話をしてあげることが必要です。水分は足りているか、栄養が足りているかなど毎日真剣に向き合うからこそ美味しいお米ができあがります。田植え時期が始まると、白石町の田んぼにはたくさんのしらさぎが姿を現します。毎日自分たちの田んぼを見張ってくれている相棒のような関係です。稲が成長した夏の白石町の大地は一面が緑になり、空が広くあおあおとしたのどかな風景を感じられます。
獲れたてのお米は水分量が多いため、一粒一粒ゆっくりと乾燥させて、優しく丁寧に時間をかけて精米します。しろいしもりの御結びは、こまめに精米を行い酸化しないよう鮮度がいいものを使用しています。また、白石町には縫ノ池と呼ばれる池があり、ここのお水でお米を炊くとより美味しく炊き上がると言われています。時間をかけて育てる大切なお米の味をお客様に味わっていただき、しろいしもりを通してお米の生産のことを知っていただけると嬉しいです。